企業の人事部門向けに採用広報(採用マーケティング)支援を行う株式会社No Company(本社:東京都港区、代表取締役:秋山真)は、採用活動の早期化、長期化に伴い重要性が増している採用活動における企業から学生への適切な連絡について、就職活動中に学生が感じた企業からの良い、あるいは悪い連絡頻度、内容、方法を調査で明らかにし、結果を発表致します。
■就職活動中に同じ会社と連絡を取っている期間は実は長くない
学生が就職活動において1社と平均どのくらいの期間連絡を取り合っているのかを聞くと、「半年以下」が78.3%、「半年から1年以上」が21.8%となりました。採用活動の期間自体は長期化の傾向にありますが、学生が1社とつながっている期間は意外にも短いことが分かりました。就職活動はできるだけ短期間に終わらせたいと考える学生が多いようです。
■約30%の学生が企業からの連絡を面倒に感じて選考を辞退
「就職活動をする中で企業からの連絡(※)が面倒に感じたことはありますか?」との質問には、「多少感じたことがある」を含め実に62.9%の学生が「感じたことがある」と回答しました。また、「企業からの接触頻度や連絡の内容が嫌で応募や選考を辞退したことはありますか?」との質問には、27.1%が辞退したことがあると回答しました。
(※)エントリー済みの企業が学生に行う連絡
データからは、約30%の学生が企業からの連絡を面倒に感じ、実際に選考辞退などの行動に移していることが分かります。
■面倒に感じる連絡内容1位は「催促」
面倒に感じた連絡内容については、「その他」を除いて「説明会や次回選考に進むことを促す連絡」(24.1%)「HP更新など採用情報に関するお知らせ」(18.2%)、「自身の近況を伺う連絡」(11.2%)がトップ3となりました。逆に面倒に感じない連絡内容は「内定承諾後のフォロー」(7.6%)です。
学生自身にメリットがある連絡は良いけれど、企業の都合で情報を押し付けられることを面倒に感じる学生が多いようです。なかでも「催促」を特に嫌がる傾向があります。
また、企業からの連絡で不快に感じたことをフリーアンサーで聞いた質問では、以下のような回答が多く見られました。
・しつこい電話、メール
・エントリーを何度も催促してくる
・しつこく状況を聞いてくる
・ビジネスライクな冷たい対応
・一斉送信のような内容
・学生側の(授業やプライベートなどの)都合を無視した打診
・飲み会の誘い
■インターンシップ参加後、本選考前の連絡量の多さに辟易
企業からの適切な連絡頻度について聞いたところ、同じ会社からの連絡が多すぎて面倒だと感じた時期は、「本選考のエントリー前」(22.9%)、「インターンシップの参加後」(20.6%)となりました。
インターンシップが終わり本選考が始まる時期は、採用活動の繁忙期です。この時期にどれだけエントリー数を集められるかが企業にとって重要なため、どの企業でも連絡量が多くなりやすいと言えます。しかし、学生としては大量の連絡に面倒さを感じているようで、連絡が多くなり過ぎると会社の印象が悪くなる可能性があります。
■必要情報はすぐに受け取りたいが、自分の判断は静かに待って欲しい
次に、就職活動の各期間において、学生にとって好ましい企業からの連絡頻度はどのようなものなのかを聞きました。上記データを見ると学生の心理が非常に分かりやすく表れています。
自身が選考を受けることを決めた選考中の企業からは、週1回など頻繁に連絡が欲しいと考えている一方、エントリーするかどうか迷っている、内定承諾をするかどうか迷っている場合の連絡は月に1回程度にして欲しいということです。自身にとって必要な情報はすぐに欲しいけれど、自分からの回答は静かに待っていて欲しいという気持ちの表れだと考えられます。
■就活生が求めているのは、「多すぎない連絡量」「簡潔な内容」、「親切な対応」
「就職活動中に連絡頻度や連絡内容が良い(上手い)と感じた企業はありましたか?」の質問については、39.4%が「はい」と回答した。「はい」と回答した学生に、良かった点の具体的な内容を聞くと以下のような回答が多く見られました。
【連絡頻度】
・メールでの簡単なやりとりで済んだ
・返信速度が早く、やり取りの回数が少なかった
・連絡がしつこさを感じさせない適切な頻度だった
・学校生活に配慮して、こちらの都合に合わせた頻度で連絡をくれた
【内容】
・連絡内容が必要最低限だった
・重要な連絡だけをしてくれた
【連絡方法】
・LINEでの連絡が便利だった
■選考中の情報収集は、SNSよりも採用HPや採用説明会を優先
「就職活動中の企業からの連絡(コミュニケーション)や施策で特に嬉しいと感じたのはどのような内容でしたか?」との質問では、「採用説明会」(31.2%)が最も高く、次いで「人事面談(キャリア相談)」(18.8%)、「学生同士の交流会(選考に進んでいる人や内定者)」(18.2%)、「社員や社風が分かる動画」(17.6%)、「採用HP」(17.1%)が同程度に人気が高いことが分かりました。
昨今、学生が就職活動を行う際は、SNSで幅広く情報収集をすることが知られています。しかし、エントリーする企業を決めた後は、説明会や採用HPなど従来通りの方法で企業情報を詳しく確認しているようです。また、フリーアンサーで上記の情報の使用用途やメリットを聞くと以下のような回答が多く見られました。
【採用説明会、採用パンフレット】
・会社の概要が分かる、他社と比較して選考を受けるかどうか検討しやすい
【社員や社風が分かる動画】【社員インタビューが読めるブログ(note、wantedly等)】
・実際の会社の様子が分かる
・どんな人が働いているのか直接会わなくてもイメージができる
・企業選択の重要要素だから手軽に知ることができてありがたい
【人事面談(キャリア相談)】
・(人事面談を実施していると)面倒見の良さを感じる
・入社企業を最終決定する前に不安要素を払拭できる
・これまでの面接などで聞けなかったことを詳しく聞ける
【先輩社員訪問の機会】
・先輩に会社の実際の雰囲気などについて質問できる
・先輩に会って直接話ができることで会社に対する信頼が高まる(安心する)
【学生同士の交流会(選考に進んでいる人や内定者)】
・情報交換ができる
・同期とのつながりができる。
■内定承諾の決め手は「直接会った人の印象」
最後に「内定承諾の決め手となった企業からの連絡(コミュニケーション)はどのようなものだったか」を聞きました。代表的な回答は上記の通りです。最終的には実際に代表や人事、社員と直接会い、その人物の対応から会社の社風や人材(自分)の扱い方を確認して安心できたことが承諾の大きな後押しとなっているようです。
■調査結果のまとめ
今回の調査結果のポイントをまとめると以下のようになります。
【就職活動で学生が望む企業からの連絡とは】
・学生の興味と都合に合わせて、必要な情報をほどよい頻度で送る
・連絡のし過ぎ、催促の連絡は逆効果
・連絡は親身な内容で、簡潔に行う
・内定後には対面の面談を行って会社への信頼や安心感を高める
また今回の調査からは、企業へのエントリー前と後で学生が望む企業からの連絡頻度、内容、方法が変化することが分かりました。
【エントリー前】
・連絡量は多すぎない方が良い
・基本的な企業やサービス情報が知りたい
・自分が普段使うSNSで情報を発信して欲しい
【エントリー後】
・エントリー前よりも頻繁に連絡して欲しい
・採用情報や社風など、企業選択の判断材料になる踏み込んだ情報が欲しい
・SNSよりも採用説明会や採用HPなどで情報を発信して欲しい
今回の調査によって、採用活動において企業が学生とより良いコミュニケーションをとるために最適な連絡の頻度や内容、方法が明らかとなりました。本調査を多くの企業の採用、採用広報活動の参考にしていただければ幸いです。
【調査概要】
調査時期:2024年7月16~23日
調査方法:インターネット調査
対象エリア:全国
調査対象:20~25歳、会社員・公務員・学生のいずれかで「内定先が確定している」「就職済み」と回答の方
有効回答数:170
※設問ごとの有効回答数を「N=170」で記載
■調査背景
夏のインターンシップが一般的になるなど、採用活動は早期化、長期化の傾向にある。企業にとっては上手に連絡を取り続けないと選考途中で学生に逃げられる懸念が高まっており、こうした問題を避けるため、今回、就職活動において学生が良いと感じた、あるいは悪いと感じた企業からの連絡について調査を実施
No Companyが実現する「スタイルマッチ」
採用マーケティングのリーディングカンパニーとして企業の採用活動支援を行うNo Companyでは、今後も働く人の価値観や企業文化に関わる情報を求職者に届けることで「スタイルマッチ」(価値観をもとに企業と人材がマッチしている状態)を実現していきます。今後も「スタイルマッチで組織と人を変えていく」を事業ミッションに、企業の採用活動支援につながるさまざまなサービスを提供してまいります。
株式会社No Company
博報堂グループ初のSNSデータを活用した採用広報支援企業。社名 :株式会社No Company(読み方:ノーカンパニー 英文社名:No Company, inc.)
設立 :2021年10月1日
資本金 :2000万円
出資者 :株式会社スパイスボックスほか
所在地 :東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー23階 WeWork内
代表者 :代表取締役社長 秋山真
事業内容:採用マーケティング支援
【本件に関するメディア関係者さまのお問合せ先】
株式会社No Company
広報担当:半田
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