自社のファンを生み出す「スタイルマッチ採用」のポイントを徹底解説!

2024/6/24 Mon. ライター : Rie Omoto
  • 採用マーケティング
  • 採用ブランディング

企業の採用における課題は多岐にわたりますが、その中でも特に強い課題として、企業と候補者のマッチングの難易度が向上していることが挙げられます。せっかく候補者に出会うことができても、自社の魅力が伝わりきらなかったり、期待値が擦り合わなかったりなど、内定前後とわず課題を抱える採用担当者が増えてきています。本記事では、そんな採用上の課題が起こる原因とその解決の糸口となる「スタイルマッチ採用」についてご紹介します。

前編では、スタイルマッチ採用では、「今すぐ入社するとは限らないけど、ずっと気になる存在で、好意的に思っている採用候補者」=「企業のファン」を増やすことが重要であるとお伝えしました。後編では、「企業のファン」を増やすために必要なプロセスやポイントを解説します。ぜひ最後までお読みください。
※前編をまだお読みでない方は、こちらをぜひご覧ください。

「スタイルマッチ採用」のポイント


「企業のファン」がいる状態とは

前編にて、企業の採用における「ファンを作る」とは、単なる候補者を集めるだけではなく、「その企業や社員に好意的で応援したい・関わりたいと思っている人」を増やす活動であると述べました。多数の選択肢を持つ候補者が、就職先を求めるタイミングと環境が合致する際に、有力な候補として挙げてもらうためには、どのようなポイントを意識して採用マーケティングに取り組むと良いのでしょうか。

自社のファンづくりを行うポイント

  •  
  • ファンづくりを実行する際は、以下のポイントに注意しましょう。

    ①従業員目線で語る
    ②結果だけではなく「想い」を開示する
    ③等身大な情報発信

    以下にそれぞれ解説していきます。
  •  
  • ①従業員目線で語る
  • まず発信内容を検討する際に気をつけたいのは、価値観やエピソードの主語を「企業」ではなく「一従業員」や「チーム」に据えることです。これにより、企業という大きな対象物ではなく、その中にいる個人に対して候補者が共感しやすい発信に転換していくことができます。
  •  
  • 例えば、株式会社STORESでは、新任マネージャーの座談会として、マネジメントに就任する際の不安や期待、どのような気持ちでチームを率いているかなどにフォーカスした記事を発信しています。企業視点の発信では表現できない、従業員一人一人の感情や、チームの考え方などが伝わる内容となっており、実際に入社した後に共に働くイメージが湧きやすい内容となっています。
  • https://note.st.inc/n/n8f37f36cacb4
  •  
  • やりがいは? 難しさは? STORES 新任マネジャー3名による“本音”座談会
  •  

  • ②結果だけではなく「想い」を開示する
  • また、エピソードを語っていく際は、事実や結果を羅列するのではなく、その過程で誰のどのような「想い」があって起こった出来事なのかをストーリーとして語ることを意識しましょう。業績や事業モデルなどの企業活動の結果だけではなく、経営陣の意思決定の背景にある人間性や、従業員のキャリアビジョン、社員同士の人間関係など、生々しい裏側を語っていくことで、一過性のトレンドに左右されることなく、より濃い情報をもとに企業に好感を持つファンを増やすことができます。
  •  
  • 例えば、株式会社SUISEIでは、新入社員一人一人のインタビューをnoteで更新していますが、内容が非常に濃く、従業員個人の価値観や「想い」にフォーカスした内容になっています。一見企業発信のnoteでは自社での仕事内容を中心に語りがちですが、新入社員がどのようなキャリアを歩み、どのような感情を抱いてきたのかを取材しています。これにより、一人の従業員に対して共感し、その人がいるチームや企業にまで好意的な感情が及ぶ仕掛けを作ることができています。
  • https://note.com/suisei_inc/n/n2aac6c37ba94
  •  
  • 「夢は日常に戻るのが楽しみになるホテルをつくること」  総合商社出身、異業種からのキャリアチェンジ。 ホテル開発の新しい事業スキーム構築ための挑戦
  •  
  • ③等身大な情報発信
  • さらにもう一つのポイントとして、情報を発信する際は、「ラフ」で「等身大」であることを心がけましょう。社内で起こった具体的なエピソードをピックアップできていたとしても、その情報を発信していく際に、従来の採用サイトのように綺麗に整える工程を挟んでしまうと、生々しさが削ぎ落とされてしまうことがあります。発信する際は、あえて公式サイトや採用サイトなどのオフィシャルな場ではなく、SNSやブログメディアなどのカジュアルなプラットフォームを活用し、整えすぎない「リアル感」を重視して発信することを心がけましょう。
  •  
  • 例えば、株式会社グッドパッチでは、退職者が相次いだ「組織崩壊」を乗り越えてきた経験や現状の組織について、代表のnoteに綴られています。内容は非常に生々しく、代表の視点からの景色が想像できる内容となっています。決してポジティブではない組織の状態をリアルに発信することで、企業に対する信頼感や組織力の強さを感じさせる発信として多くの候補者を惹きつけました。
  • https://note.com/naofumit/n/n028df2984256
  •  
  • カルチャー崩壊と再構築。 Goodpatchが取り組んだ組織デザインの2年間 - 前編
  •  
  • スタイルマッチ採用の施策実例

  • スタイルマッチ採用を活用してファンづくりを行っている企業の事例をいくつかご紹介します。

LayerX社では、自社や社員が持つ価値観、行動指針を細やかに言語化し、「羅針盤」として外部公開しています。資料内には、価値観の言語化とそれを示す図がセットで提示されており、初見の人でも企業の空気感が想像できるような内容となっています。
また、「羅針盤」に沿った具体的なエピソード集として、noteで従業員のインタビューを発信しています。記事内では、単にLayerX社の仕事内容や採用情報を紹介するだけにとどまらず、従業員それぞれのバックグラウンドや仕事へのこだわりなどが発信されており、働く人のイメージが湧き、共感を呼ぶ内容になっています。


  •  
  •  
  • Simplex社では、従業員の仕事への価値観やこだわりを動画形式で発信しています。テキストに留まらず、実際の社員の話す様子や言葉をビジュアルで伝えることで、よりリアルに社内の空気感を伝えることができています。また、各SNSプラットフォームにも馴染みやすい短尺動画の形式を採用したことにより、候補者が日常生活の中で負担なく情報を受け取ることができるという工夫もなされています。

  • https://recruit.simplex.holdings/lookandfeel/ )
  •  
  •  
      • まとめ


         

      • No Companyが、貴社の「スタイルマッチ採用」をサポートします

         

        以上、「カルチャーマッチ採用」に次ぐ新しい採用マーケティング手法である「スタイルマッチ採用」についてプロセスやポイントをご紹介しました。No Companyは、企業がファンづくりを持続的に行い、採用課題の解決に向かうための支援を行っています。自社の価値観を伝える切り口の発見や開発、候補者との接点の構築など、活動を継続していけるようサポートします。サービス内容について詳しく知りたい方は、以下よりお問い合わせください。

e-book

お問い合わせ