採用マーケティングにおけるカスタマージャーニーマップ活用術

2023/10/30 Mon. ライター : Rie Omoto
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近年、採用マーケティングを始める際に活用必須と言われている「カスタマージャーニーマップ」。本記事では、そんな「カスタマージャーニーマップ」の作成プロセスや、作成時の注意点についてご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

カスタマージャーニーマップとは?


求職者の行動と感情を可視化するフレームワーク

「カスタマージャーニーマップ」とは、マーケティングで活用されるフレームワークで、ターゲットである顧客が商品やサービスを認知してから購入・利用に至るまでの行動や感情を分析し、可視化したものです。採用マーケティングでは、求職者が自社を認知し、入社に至るまでのプロセスに沿って作成されます。作成によって、求職者とのタッチポイントが明確になり、どのタイミングでどのようなメッセージを発信するべきかを整理することができます。その整理をもとに、活用するメディアの選定やメッセージングの検討などを行うことで、採用ターゲットに対してのコミュニケーションを一気通貫で管理でき、狙い通りの印象を与えることができます。

 

カスタマージャーニーマップの作成方法


作成方法を4ステップに分けて解説

カスタマージャーニーマップは、以下のような4ステップで作成することができます。

STEP1:採用ターゲット像の具体化
STEP2:採用ターゲットの行動フローとタッチポイントの洗い出し
STEP3:採用ターゲットの感情を書き出す
STEP4:各タッチポイントでのアプローチ方法を検討する

STEP1:採用ターゲット像の具体化

作成にあたって、まずは採用したいターゲットのイメージを具体的に膨らませましょう。属性や年齢、経験等だけではなく、1週間の行動や興味関心がある出来事、仕事に対する価値観、日頃触れているメディアなど具体的に想像していくことで、より活用しやすいマップを作成することができます。

採用ターゲットのイメージがなかなかつきづらい場合は、調査をすることも効果的です。社内メンバーへのインタビューやソーシャルリスニング調査等を活用することで、より具体的に採用ターゲットのイメージを掴むことができます。

STEP2:採用ターゲットの行動フローとタッチポイントの洗い出し

STEP1で具体化した採用ターゲットについて、自社を認知してから入社するまでの行動を順番に書き出してみましょう。次に、日頃触れているメディアや関係者等を想像し、ターゲットとコミュニケーションが取れる機会であるタッチポイントを洗い出しましょう。

STEP3:採用ターゲットの感情を書き出す

STEP2で書き出した行動の下に、その行動の背景でターゲットがどのような感情になっているのか、どのようなことを考えているのか、想像しながら書き出します。このステップにより、ターゲットの感情に寄り添ったメッセージを検討しやすくなります。

STEP4:各タッチポイントでのアプローチ方法を検討する

最後に、書き出した行動と感情に対して、自社がどのようなコミュニケーションをすることで認知〜入社に至るのか、各タッチポイントごとにアプローチ方法を検討しましょう。それぞれのタッチポイントにおいて、最適なメディアやメッセージを選択できるため、個別最適になりがちな採用マーケティング施策を全体通して一覧することができ、各施策がどのような効果を狙ったものなのかを明確にすることができます。

 

「カスタマージャーニーマップ」作成時の注意点


「作っても活用できない」事態を避けるために

上記のプロセスを経て作成した「カスタマージャーニーマップ」。実は「作成してもうまく活用できず、施策に繋げられなかった」というケースも見受けられます。そのような事態を避けるために、以下のようなポイントに注意して作成しましょう。

・ターゲット像が曖昧なまま、抽象的すぎるジャーニーマップになっていないか?
・理想的で自社に都合のいいジャーニーマップになっていないか?

カスタマージャーニーマップがうまく活用できない原因として考えられるのは、前述STEP1のターゲット像の具体化を行わないまま、作成者の想像だけでマップに落とし込んでしまったケースです。
調査やターゲットイメージを深掘りしないまま作成を進めてしまうと、行動や感情が作成者の知識量に依存してしまい、施策もありきたりなものしか思いつかない、という状況に陥ってしまいます。
また、作成者が自社の都合のいい行動や感情に偏った状態でマップを作成してしまうと、ターゲットの実際の行動と乖離したまま施策を考えてしまう可能性があります。ジャーニーマップ作成時には、ターゲット像の具体化を怠らず、現実に即したターゲットの行動を洗い出すようにしましょう。

採用に関連するシーンに閉じない行動の洗い出しも有効

採用に関するジャーニーマップを作成しようとすると、採用に関係する行動やタッチポイントのみに注目しがちになってしまいます。しかし、採用ターゲットは、採用に関する行動だけをして日頃生活をしているわけではありません。「採用に関連するシーン以外ではどのような行動をしているか?」まで視野を広げて考えていくことで、これまでタッチできていなかったシーンにおける施策を考えられるかもしれません。ターゲットの日常生活でいかにポジティブな接点を増やせるかを意識して、ジャーニーマップの作成を行ってみてください。

 

まとめ


採用マーケティングのご相談は、No Companyへ

以上、採用マーケティングを始める際に活用したい「カスタマージャーニーマップ」についてご紹介しました。No Companyでは、「カスタマージャーニーマップ」の作成に向けた調査・分析をはじめとし、採用マーケティング全体の戦略策定支援を行っています。サービス紹介のご要望やご相談は、以下よりお気軽にお問い合わせください。

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