採用プロセスを最適化するAI活用方法 5選

2024/3/6 Wed. ライター : Rie Omoto
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 昨今、ChatGPTやSoraなどAIの進化が話題となっています。企業側も採用プロセスにAIを導入検討する企業が徐々に増えてきています。多くの企業が自社事業におけるAI活用を模索する中、採用活動におけるAI活用について本記事では紹介します

採用活動におけるAI活用の現状

 24年1月に行われたヘイズ・ジャパン社の調査では、日本の国内企業の半数が採用プロセスにおけるAI活用は未着手という結果ですが、一方で30%程度は既に何かしらの形で活用してることがわかりました。「今後検討したい」も20%近く存在することから、採用活動においても急速にAIの活用が進んでいくのではないでしょうか。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000320.000008738.html

 

採用プロセスへのAI活用事例を5選ご紹介


AIを活用した採用とは

 AIとは人工知能(Artificial Intelligence)の略称で、大量のデータを分析し、与えられたテーマに対して自然言語処理技術を用いて結論を導き出すことができます。AIを採用プロセスに活用すると、大量の履歴書や応募書類を自動的に分析し、適した候補者を選別したり、候補者の過去の職務経歴やスキル、企業の要件や文化に基づいて、最適なマッチングを提案したりすることができます。AIを活用することで、企業は優れた人材をより迅速に発掘し、効率的に自社の採用につなげることができます。具体的にどのように活用することができるのか、以下の5つについて事例とともに解説します。

  • 1.求人要件に記載したスキルに応じた候補者の発掘

  • 2.履歴書・職務経歴書を自動で分析し、書類選考をサポート

  • 3.応募者の適性をAIを用いて分析し、可視化する

  • 4.AIによるオンライン面接の代行

  • 5.過去の採用データ分析を活かした採用戦略の策定

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1.求人要件に記載したスキルに応じた候補者の発掘

 従来の母集団形成の方法は大きく以下の2つがあります。
1) ダイレクトリクルーティング…HRサービスが抱える人材プールに対してスカウトを行う
2) 採用マーケティング…自分たちで人材プールを作る
それぞれ目的が異なるため、どちらの施策が優れているというわけでありませんが、どちらも「人材要件とのマッチングが大変」という課題があります。ダイレクトリクルーティングの場合は、人力でスカウト対象を検索して探し出す必要がありますし、採用マーケティングにおいても、詳細な要件まで絞り込んでマーケティングを行うことは難しいため、最終的には選考フェーズで人力でのマッチング判断が必要となります。

 こうした母集団形成のフェーズにおいて、応募者のスキルと求人要件をマッチングするAIを活用すると、適格な候補者のスクリーニングが迅速かつ正確に行うことができ、最適な候補者に効率的に出会うことができるようになります。

メリット:

      • ・AIによるスキルマッチングは素早く正確な選定を可能にし、最適な候補者を見つけやすくする
        • ・人間の主観的な判断に左右されず、一貫性のあるスキルマッチングが実現される

      • デメリット:
      • ・複雑な業界や職種において、文脈が不足すると適切なスキルのマッチングが難しい場合がある
        • ・ソフトスキルの評価の難しさ - コミュニケーション能力やリーダーシップなどのソフトスキルの評価が難しい場合がある

 

2.履歴書・職務経歴書を自動で分析し、書類選考をサポート

 従来の採用活動では、大量の履歴書や職務経歴書に一つ一つ目を通していました。関係者の採用基準が統一できておらず、属人的な感覚による評価が行われてしまっているケースも少なくありません。応募が増えれば増えるほど負担が大きくなる選考の最初のプロセスにおいて、AIを活用することができれば、作業負担が軽減され、客観的評価が行えるようになる可能性があります。これにより、採用担当者はより焦点を絞り、優れた候補者をスムーズに選定できるようになります。

メリット:

    • ・大量の履歴書を迅速かつ効率的に分析でき、採用担当者の作業負担を軽減できる
      • ・AIに学習させた基準に基づいて評価が行われるため、主観的な要素を排除し、候補者のスキルや経験を客観的に評価できる
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    • デメリット:
      • ・細かな文脈や非言語的な情報を考慮できないため、正しい判断ができない可能性がある
      • ・複雑で専門性の高い職務経歴には対応しづらい

3.応募者の適性をAIを用いて分析し、可視化する

 これまで、応募者の性格や適性を分析するためにはSPIや性格診断、面接等を用いて複合的に判断しているのが一般的ですが、AIを用いた専門的なツールを導入することで、採用プロセスを客観的かつ科学的に進めることができます。これにより、企業は文化の適合性や仕事に対する適性をより効果的に評価できます。

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      •  メリット:
        • ・主観的なバイアスを排除し、客観的かつ科学的根拠に基づいた手法で候補者の適性を評価できる
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      •  デメリット:
        • ・感性やコミュニケーション能力など、人間的な側面を評価するのが難しい場合がある
        • ・適性評価モデルが特定の人種や文化に偏っている場合、公平な評価が難しい
        • 難しい場合がある

 


 

4.AIによるオンライン面接の代行

 コロナ禍以降、オンライン面接もメジャーな面接手段となり、参加する場所の制約からは解き放たれましたが、依然としてオンライン面接の数をこなす面接官の負担は大きく、面接官のスキルによって評価にばらつきが生まれる状態にあります。AIを使用して、オンライン面接の過程を支援するツールを導入することで、面接の品質向上と適切な質問の提案が可能になります。事例ではAI面接官を活用するケースも出てきています。候補者が好きな時間に面接を受けることができるため、候補者体験の改善にも効果を発揮することができます。

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      • メリット:
        • ・オンライン面接の内容や表現から情報を抽出し、候補者のスキルや適性を自動評価できます
        • ・過去のデータや傾向を基に、AIが最適な質問パターンを提案し、面接の効果を最大化できる
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      • デメリット:
        • ・非言語的な要素(表情、態度など)への対応が難しいため、全体のコミュニケーション能力を正確に評価するのは難しい場合がある
        • ・あらかじめプログラムされた質問にしか対応できないため、柔軟性が制限され、特定の職種や業界に適用しにくい場合がある
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  • 活用事例:
  • AI面接の導入は、応募者側のニーズに寄り添うために | SHaiN | 場所と時間はあなたが決める!AI面接サービス

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5.過去の採用データ分析を活かした採用戦略の策定

 これまでの採用戦略策定は、担当者が前年度の傾向を分析したりトレンドを察知し反映していました。難易度が高いテーマであるにも関わらず、担当者のスキルや経験に依存してしまうため、課題を感じる企業も多いのではないでしょうか。そんな時にAIを用いて過去の採用データや自社の社員のデータを分析することで、成功した採用のパターンやトレンドを見つけ出し、今後の採用活動の戦略策定に活かすことができます。

 

 

まとめ


採用ブランディングのご相談は、No Companyへ

以上、自社らしさをアピールする採用ムービーの事例をお伝えしました。No Companyでは、採用活動の戦略策定からムービーの企画制作まで、採用ブランディングを支援するサービスを多数行っています。サービス内容について詳しく知りたい方は、以下よりお問い合わせください。

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